梅と砂糖(氷砂糖)を漬けて作る梅シロップ。
手作りの梅シロップで作った梅ジュースは格別に美味しくて、私も毎年作ってストックしています。
ですが、作りすぎてその年に使いきれない梅シロップもいくつかあり、賞味期限大丈夫なのかな?てかなんで腐らないんだろう?と気になりました。
- 梅シロップが腐らない理由
- 梅シロップが腐るとどうなる?
- 梅シロップ腐らせない方法
- 梅シロップの賞味期限
について解説していきます。
私は日本一の梅の産地、和歌山在住。梅は買うものではなくもらうもので、毎年誰かからもらいます。
専門家ではないけれど毎年梅シロップを作っているので、経験談も交えて解説していきます。
梅シロップが腐らない理由
梅シロップは腐りにくく長期保存ができますが、なぜ腐らないのか?
梅シロップが腐らない理由は砂糖漬けだからです。
本来、常温で置いてる食品は放置していると腐りますが、その理由は食品に含まれる水分に細菌やカビが繁殖することで起こります。
腐る原因のカビや細菌は水分があるから増殖するのですが、砂糖や塩に食材を漬けると浸透圧によって食材から水分が抜けてしまいます。
水分が少ないとカビや細菌は増殖できないので、腐らないのです。
昔は冷蔵庫がなかったため、保存食として様々な食品を塩や砂糖に漬けて保存していました。
砂糖漬け、塩漬けの食品が腐らないのはこのような理由からです。
ただ、最近は減塩や砂糖控えめの食品が人気なので、梅シロップのレシピも砂糖控えめで書かれていることもあり、砂糖の濃度が低いと腐る可能性があります。
梅シロップが腐るとどうなる
梅シロップも腐る時があります。
私も一度、梅シロップ作りで失敗しました。
カビが生えて全部捨てたことがあります。
梅シロップが腐るとどうなるのか?というと、以下のようになります。
- 梅に白や黒のふわふわしたカビが生える
- 異臭がする
こうなると腐っているので、使うのは避けた方が良いでしょう。
白カビは発酵してるので大丈夫だけど、青カビはアウトという記事を見かけました。
が、私はカビが生えた場合はカビ部分が少なければその梅だけ捨てるか、広範囲なら捨ててました。腐ってるのか発酵なのかの判断は、素人には難しいので…。
梅シロップを腐らせない方法
梅シロップが腐る原因は以下の通り。
- 砂糖の濃度が低すぎた
- 容器が消毒できてなかった
- 梅に砂糖(シロップ)がかぶってなかった
ですので、これを注意すれば腐る心配なく作れます。
砂糖の濃度を守る
砂糖控えめにしようと砂糖の濃度を下げると、腐る可能性があります。
梅と砂糖の配分は、同量が基本です。
梅が1キロなら、砂糖も1キロです。
最近は、砂糖の量が半分くらいのレシピも多く掲載されています。
砂糖が少ないとスッキリとした梅の酸味が味わえると思いますが、長く持つかどうかは分かりません。
容器の消毒
梅シロップを作る容器は、熱湯消毒かアルコール消毒をしましょう。
熱湯消毒の場合、熱湯をかけた後はしっかり水分を拭き取るのが大事!
蓋も忘れず消毒してください。
ただ、熱湯消毒はガラス瓶だと割れる恐れがあり、プラスチック容器だと変形する恐れがあります。
私は一度プラスチック容器と気づかず熱湯消毒をして、見事に変形させてしまいました。
常に梅に砂糖(シロップ)がかぶった状態にすること!
梅に砂糖がかぶらず、剥き出しになっていると腐ったりカビが生えやすくなります。
私も腐らせた時は、梅に砂糖がかぶってない時でした。
梅シロップを作る時、梅と砂糖(氷砂糖)を交互に瓶に詰めていきますが、砂糖は梅の水分でどんどん溶け、液体になって下に沈殿します。
2〜3日くらいで梅は上、砂糖は下に沈殿した状態になります。
梅に砂糖がかぶらず剥き出し状態になるのです。
これを防ぐために梅シロップを作ったら、毎日瓶を振って砂糖が梅に被る状態にしないといけないのですが、それを忘れると気づけばカビが生えてしまうという事態に。
冷凍梅を使うと腐る心配が少ない
生の梅を使うより一旦冷凍させた梅を使う方が、腐ることが少ないです。
その理由は、冷凍梅の方が早く梅の水分が抜けて、早く梅シロップが作れるからです。
生梅の場合、梅のエキスが出るまで1週間くらいかかります。
さらに完全に梅の水分が抜けて梅シロップができるまで1ヶ月ほどかかります。
この期間、ほぼ毎日瓶を振って梅に砂糖(シロップ)がかぶるようにしないといけません。
これが、最初の1週間くらいは気になってマメに振るんですが、ある程度エキスが出てくると安心して振るのを忘れてしまうんです。
一方冷凍梅を使った場合は、2日ほどで梅のエキスがたんまりと出てきて、1週間から10日で梅シロップが完成します。
単純に、瓶を振る回数が減るので、腐りにくく失敗しにくいのです。
ですので、梅シロップを失敗せず作りたい場合は、生梅ではなく梅を一旦冷凍させることをおすすめします。
梅シロップの賞味期限は何年?
梅シロップの賞味期限について調べてみたところ、おおよそ6ヶ月持つそうです。
賞味期限の目安はおよそ6ヶ月です。しかし、これはあくまで「賞味期限(おいしさなどの品質が保たれる期限)」。「消費期限(安全に食べられる期限)」ではありません。保管状態などにも左右されますが、きちんと加熱殺菌した場合は、常温で1年は大丈夫です。保存状態が良ければ3年近くもつ場合もあります。
引用:月光農園
梅シロップの賞味期限は、梅と砂糖同量の基本の作り方で6ヶ月、加熱殺菌をしたら1年〜それ以上と覚えておくと良いですね。
常温保存でOKです。
ところで、私は加熱処理をせず常温保存で1年以上経った梅シロップも美味しく梅ジュースとしていつも飲んでいます。
1年に多い時で5瓶くらい梅シロップを漬けるので、使い切るのに1年以上かかることも多いんですね。
加熱処理をする(作った梅シロップを沸騰させる)ということも知らなかったので、いつも気にせず使っていました。
和歌山に住んでる人は当たり前に梅干しや梅シロップを作るので、周りにも賞味期限を気にしてる人は見たことがなく、長持ちするものだという認識でした。
ただ、長く置く場合は加熱処理をした方が良いし、常温より冷蔵保存が良いみたいです。
梅シロップが腐らない理由まとめ
今回は梅シロップが腐らない理由と腐るとどうなるか?梅シロップの賞味期限などを解説しました。
- 梅シロップが腐らない理由…砂糖漬けにすることで、梅の水分がなくなりカビや細菌が繁殖できなくなるから
- 梅シロップが腐るとどうなる?…カビが生えて異臭がする
- 梅シロップ腐らせない方法…砂糖の濃度・瓶の消毒・梅が常に砂糖がかぶってる状態にする
- 梅シロップの賞味期限…6ヶ月程度、加熱処理をすると1年以上持つことも
と言うことがわかりました。
ぜひ参考にしてみてください。
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