広島と同じく長崎は世界で唯一原爆を投下されたところです。
でもどうもあまり注目されず、認知度が低いような気もします。
私も長崎の原爆投下の事はあまり知識がない状態で資料館へ行きました。
「被害者の数が少ないから、規模が小さかった」
と心のどこかで思っていましたが、とんでもない。
全くそんな事はありませんでした。
長崎の原爆投下は影が薄い
私はここ数年、戦争の事について知りたいと思い、年に2回は行くと決めている旅行先は、戦争に関連する地域を選んできました。
広島は去年行ったので、今回は長崎の旅行です。
原爆を落とされたというと、広島の原爆ドームを思い浮かべる方が多いと思います。
私の友人も私が「長崎の原爆資料館へ行った。」
と言うと、「長崎も原爆落とされたん?」
との返事が。
圧倒的に認知度が低いです。
実際私も、広島の方が被害が大きかったから取り上げられるんだ!
と思っていたけれど、そんな事はありません。
長崎の被害もとんでもないものでした。
でも、影が薄い。資料館に訪れる人も広島より少なく思いました。
理由は分かりませんが、私の見解では
なのかな?と思います。
長崎の原爆資料館にて
この日はあいにくの雨で(というか嵐)、原爆投下中心地、平和公園、浦上天主堂には行けませんでした。
入ってすぐに、11:02で時が止まってしまった時計が。
次のコーナーに、どういう経緯で長崎に原爆が投下されたのか、なぜ原爆を落とす事になったのか年表のようになって説明されています。
ここで気づいた事
1. 長崎と広島に落とされた原爆の種類が違う
広島の原爆はウラン爆弾(リトルボーイ)で、長崎はプルトニウム爆弾(ファットマン)です。
2. 長崎に落とす予定ではなかった
元々小倉に落とすはずだったが、急遽長崎へ変更したのです。
次のコーナーには、原爆の熱で影が焼き付いてしまった資料が。
人とはしごの影が焼き付いています。
原爆によって影が焼き付く?
この事を初めて知ったのは小学校の時でしたが、物凄い衝撃を受けました。
そして資料の数々を見ていて、ここでまた気づいたのは
3. 広島以上に悲惨かもしれない
広島のように爆心地の近くでありながら、奇跡的に残った建物。
というようなものはないです。
(あるのかもしれませんが、原爆ドームのように今も残っているものはありません。)
1.4kmも離れたところの建物が一瞬にして破壊されています。
火災は、3.3kmも離れた県庁から出火し、爆風はなんと12Km先にある家の窓ガラスまで割るほどでした。
原爆が怖いのは、核による被ばくとばかり思っていましたが、3000~4000℃にもなる熱線と爆風による被害が一瞬にして人や建物を焼失させてしまうんですね。
長崎は山に囲まれた地形で遮蔽物がある為、広範囲に渡り被害は及ばず、犠牲者の数も広島より少ない。
ですが、原爆の威力は長崎のプルトニウム爆弾の方が1.5倍高いんです。
ナレーションでは、『爆心地から遮蔽物のない1キロメートル以内の致死率は100%』
と言っていました。
(広島は、爆心地から500メートル以内での被爆者は98から99パーセントが死亡しています。参考:Wikipedia)
犠牲者の数だけで、被害が小さかったと思っていましたが、とんでもない。
長崎の地形のお陰で被害が抑えられたのです。
熱線や、爆風による被害、放射線の被害や放射線が人体に後に引き起こす影響、被爆者の声など全部書ききれませんが、様々な資料と説明が展示されていました。
本当に真剣に見るなら1日かかるかも。と思います。
長崎の原爆資料館へ行って分かったこと
原爆資料館へ行き、【長崎と広島に落とされた原爆の種類が違う】【長崎に落とす予定ではなかった】【広島以上に悲惨かもしれない】
という3つのことが分かりました。
なぜ、2回も原爆を投下しないといけなかったんだろう。
日本を降伏させ戦争を終わらせるためなら、1発でも充分効果があったはずだと思う。
やはりウラン型と、プルトニウム型、両方試してみたかったんだろう。
としか私は思えませんでした。
そして、元々小倉に落とすはずが、長崎に変更になった。
その日、雲が厚く、B29が飛んでるのが見えず、空襲警報の発令が遅れた。
など不運が重なり、被害が大きくなってしまった。
今、北朝鮮とアメリカの間で日本も情勢が不安定です。
ですがやはり日本人はどこか平和ボケしてるというか、戦争なんて遠い昔か、遠い外国でやってる事と思ってます。
でも70年前は焼け野原だったんですよね。
それが信じられないくらい復興して、平和で安全な国と思い疑わなくなりました。
たった70年で平和ボケできるような国になれたのも、その時被害に遭われた先人の方々の努力のお陰です。
同じ過ちを繰り返さない為にも、知る事も大切、そして守っていく事が本当に大切な事です。
と簡単に言っても、どうこの平和な国を守って行けば良いか分かりませんが、関心を持つことがまず第一歩なのかな、と思います。
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