子供のうちは好き嫌いはあるものです。
でもこれが大人になってからも治ることなく、あれもこれも食べられない!となると困ります。
ですが、食べられる物の方が少ないんじゃないか?
という極度の偏食家の大人は結構いて、何を食べて生きているんだろう・・?と不思議に思ったりします。
本人は良くても、家族は食事を楽しめなくなってしまうので、できれば治して頂きたいところ。
そこで、何故偏食になってしまうのか?
について調べてみました。
偏食の原因
偏食は赤ちゃんの頃の食べ物が関係している?
母乳を飲んでいたのが、離乳食に変わり今まで食べた事のない物を口にするので、赤ちゃんは最初に不安な気持ちや恐怖心が出ます。
そしてその食べ物を食べて気持ち悪くなったり、お腹を壊したりすると、今後その食べ物は苦手な食べ物になってしまいます。
大人も初めて食べる料理警戒しながら食べます。
例えば海外へ行ったら「???」な食べ物が出てきますよね。
そして、恐る恐る食べます。
そこでおいしくなかったら今後は食べないですし、お腹をこわしたりなんかしたら、その食べ物は一生トラウマになってしまいますよね。
しかし、子供だから苦手という事もあります。
子供は食べ物を安全かどうか判断している
子供は、本能的に食べ物を安全か危険か判断しているんです。
幕内秀夫さんの著書によると
子どもたちが「緑色、におい、苦み」の3つの特徴を避けることには、生き抜くためにできるだけ安全な物を選ぶという「自己防衛力」の表れだと思います。
(幕内秀夫「なぜ、子どもはピーマンが苦手なのか?」)
とあります。
- 緑色・・・未熟な食べ物
- におい・・・臭いにおいは、腐っているしるし
- 味・・・苦み→毒が入ってるしるし
酸味→腐っているしるし
大人の偏食からは少し逸れますが、『なぜ、子どもはピーマンが苦手なのか?』によると子供が野菜を食べない事は、気にしなくて良いという事でした。
子どもの偏食に悩んでいるお母さんには、是非読んでもらいたい内容です。
子どもは大人と違い、味覚も敏感です。
ですが、子供のうちに食べた苦手な食べ物は、成長していくにつれ徐々に美味しく感じるようになりますよね。普通は。
ではなぜ、大人になってもアレもコレも食べられない、【偏食家】が誕生してしまうんでしょうか?
大人の偏食の原因
ここからは私自身の見解です。
というのも、子どもの偏食の理由は色々な本が出ていて情報がありますが、大人の偏食に関してはあまり情報がありません。
ですが、私のまわりには偏食家の人が数人いて、共通する事が
という事だったのです。
幼少期の家庭の食事環境が影響している?
私のまわりにいる極度の偏食家の例を挙げてみました。
夫の偏食に困っていた友人の話です。
A君は、肉や焼き魚は好きなのですが、野菜があまり食べられず、焼き魚以外の魚、魚介類、豆類、きのこ類、海藻類は一切食べられません。
食べられない食材も多い上、調理方法も濃い味付けを好み、シンプルな味付けは何でも焼き肉のタレとマヨネーズをかけてしまいます。
調理本やクックパッドにのっているような、凝った調理方法は一切受け付けないのでバリエーションが広がらず、決まったものしか作れないそうです。
『ファミレスにあるような食べ物を出しておけばいい。』
と友人は諦めモード。
A君の実家の食事はどうだったかというと、両親が共働きだった為、スーパーの総菜やハムやソーセージ、豆腐など調理しなくて良いものが多かったそうで
調理したとしても濃い味付けの物ばかりだったそうです。
そして、食卓に並ぶ物は決まった物ばかりだったので、A君は食べた事がない食べ物がすごく多く、豚の生姜焼きでさえ食べた事がなかったので、初めて出した時は焼肉のタレをかけられたそうです。
幼少期の食生活が、添加物にまみれた惣菜や加工食品のオンパレードで過ごしてきたA君は、食品そのものの味が分からない味覚障害になっている可能性が高く、素材の味が分からないので調味料の味を味わっているのです。
ファーストフードやインスタント食品、スナック菓子など、おいしい味付けをされていますが、化学調味料の味で素材本来のうまみではありません。
でも、うま味が強くおいしいので食べ過ぎてしまうと、素材本来の味が分かりにくくなります。
野菜という野菜が一切食べられず、牛丼の玉ねぎを抜いて食べる、天ぷらうどんの海老天以外の天ぷらは捨てるという、まさにベジタリアンの対極を行くBさん。
野菜は大嫌いだけどお肉やお寿司は大好き。
一緒に食事に行くと、添え野菜は必ずもらえるので良いのですが、食べらる物が限られるので、お店選びが大変です。
Bさんの実家はどうだったかというと、母親は料理上手でとても家庭的な人だったんだとか。
じゃあなんで?!と思ったのですが、その料理上手な母親はお肉が一切食べられない偏食家でした。
Bさんが偏食になった理由は分からないけれど、恐らく母親の真似をしたのか、性格が似てしまったのかな?と思います。
Cさんは、本当にどうやって生きているか分からない程の偏食でした。
肉、魚、魚介類、卵、ねぎ、においの強い野菜、甘いモノが苦手で、ご飯もあまり好きではなかったです。
唯一食べられる肉がソーセージと唐揚げ。
でも彼女は食事をする場が好きなので、焼肉行こうと言えば喜んで来て、ソーセージを食べていました。
「何を食べて生きているの?」と聞くと「芋とチーズ」と言っていました。ポテトチップスとポテトが主食だったそうです。
Cさんの実家はどうだったかというと、こちらも母親は飲食店をしている調理師でとても料理上手。
しかし、父親がCさんの偏食を治そうと、無理やり嫌いな食べ物を口に放り込んでいたのが、トラウマになったそうです。
なんですが!Cさんだけは偏食を克服し、今では何でも食べられます。
彼女の場合は、食べれなくてもその場に行って楽しむ、たまに無理をして食べてみようとする、という姿勢がありました。
偏食家の大人 性格の共通点
Cさんだけは、偏食を大人になってから克服できました。
理由は、彼女は頑張って食べてみようとしたり、大人になってアレもコレも食べられない事は恥ずかしい事と自覚していたからです。
ですが、極端な程の偏食が治らない人は、それを恥ずかしい事とは思っておらず、
「私、〇〇と○○と〇〇が食べられないんだよね~。あと、▲▲と~。」
と自慢気に語ってたりもするんですよね。
偏食家は性格が共通しているところがあります。
ハッキリ言うと「少々難あり」と私は思っています。
昔ながらの頑固おやじのような性格です。
偏食家との食事は、まわりの人が希望を抑えて相手に合わせないといけません。逆を言えば偏食と堂々とアピールすることで、自分の食べたい物だけを食べられるのです。
まわりの人に普段から合わせる事をしていないので、協調性がなく思い通りにならないとキレやすいのもなんとなく分かります。
※必ずしも偏食家の皆さんそういう性格とは限りません!
そして、特に私が思うのが、「好奇心がない」という性格というか性質。好奇心より守りに入ってしまう人。
偏食家に多いなぁと思っていたら、ある本で
好奇心旺盛な性格の子は何でもすぐに食べてしまうし、逆に臆病な性格の子は食べた事のない物を食べるのにすごく時間がかかる。
(上田順子「うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本」)
と、ありました。
なるほど。
これは私の解釈ですが、
子どもの頃の食事環境が良くなくて、様々な食べ物を食べる機会がなかった。(もしくは嫌な思いをしてトラウマが残っている。)という過去と、臆病な性格が合わさると、大人になっても偏食が治らない!!
となるのではないかな?と思います。
偏食の治し方
2017.3.15 以前より記事の内容を大幅に変更しました!!
というのも、やっぱり偏食の治し方って、そう簡単にできないから困るんですよね。
困っているのは、どちらかというと本人より家族や周りの人。
治す方法として、
嫌いな野菜を細かく切ってハンバーグなどに混ぜ込む
② 断れない相手との食事
上司やわがままが通らない相手にたくさん食事に連れて行ってもらい鍛えてもらう
③ 一緒に料理をする
努力して作る事で、食べ物への感謝の気持ちが沸くハズ
④ 野菜を自分で作ってみる
自分が作った作物は食べてみたいと思うもの
①の方法は治った人もいるので、良い方法は良い方法です。しかし根本的な解決までは時間がかかりそうですし、料理好きじゃないと面倒な方法です。
先ほどのCさんが、極度の偏食を克服できたのは②断れない相手との食事の方法でした。
仕事柄、付き合いでの食事が多くて、気づけばなんでも食べるようになっていたそうです。
それに加え、「本当に美味しいモノを食べると嫌いだったものが食べられるようになる。」
という事もよく聞きます。
でも、治すためには結局は本人の「変わらないと!」という意思が一番大きいのかな?と思います。
私の祖父は、もう亡くなりましたが戦争へ行って帰ってきた人です。
戦場では食べ物がなく、飢え死にする人が沢山いたそうです。
祖父は「ネズミや蛇を見つけたらご馳走だった。取り合いになった。」と言っていました。
ネズミなんて出されたらゲッ?!と見ただけで吐いてしまいそうですよね。でも飢え死に寸前の人にはご馳走なのです。
今は食べ物が有り余る時代。食べ物がなくなって飢える事なんてないから嫌いな物は残す。
でもきっと、飢え死に寸前まで行けば、偏食の人でも嫌いな食べ物を食べると思うんです。
今は必要に迫られていない。だから食べないんです。

体質的に仕方ないこともある
偏食家といってもアレルギーやスーパーテイスターのように体質的に仕方ない場合もあります。
アレルギーは、食べるとかゆくなったり嘔吐や下痢という症状もあります。
知人に卵が急に食べられなくなり、頑張って食べてみようとするとアナフィキラシーショックにより気道が腫れて息が出来なくなり救急車で運ばれた人がいます。
食物アレルギーも甘く見ると怖いです。
どの物質が自分にとってアレルギー物質なのかは血液検査で分かります。
スーパーテイスターは舌にある味覚を感じるみらいが(舌の上のブツブツ)通常の人より多く、味を強く感じてしまう人の事です。
味覚が通常の人より3倍ほど発達しているため苦味などは強く感じ、緑黄色野菜やキャベツやコーヒー、脂っこい食べ物が苦手なことが多いそうです。
こちらも舌のみらいの数を調べることができます。
体質上偏食になってしまう人は、食べたいのに食べられないので、ただの偏食と一緒にするとかわいそうですね。
最後に
一言に偏食と言っても理由は様々です。
しかし、いつまでも偏食では体に悪いですし、家族やまわりの人は困ります。
偏食を治すには、本人の「変わらないと!」という意思が必要不可欠なので、家族の為にも是非努力して克服してほしいですね。
大人の偏食についてはこちらもどうぞ。
⇒大人の偏食は治る?治らない?旦那が偏食という最悪な場合の対策!
⇒偏食家の定義とは?偏食の人あるある をまとめてみた。まわりは困ってるんだ!
初めまして今日は、宇井と申します。
偏食が正しい食事で、遍食(まんべんなく食べる事)
は間違った食事だと思うようになりました。
微量栄養素μgとかmgのために何十gとか何百gとか食べろと言ってる時点で変ですね。
残りの大部分は重複して余ったり、カスだったりするんですね。
流通だの冷蔵だのが出てきたのはつい最近の事でしょう。
本来、せいぜい2 ,3種類しか食材を得られないのが普通なんです。
菜食だの肉食だのは、そうならざるを得ないだけで、どっちでもいいのではないですか。
個人的には菜食っぽい生活してますけど、ご飯と漬け物とか、カレーライス(豆と漬け物のカレー)とかが多いです。ほぼ50年間、医者にかかったこともないし、薬も飲んだこと無いですよ。
宇井様。初めまして。
コメントありがとうございます。
私も正直、医者とか栄養士さんが言う「バランスの良い食事を心がけて下さい。」って言うのは疑問です。
栄養学というものは、戦後劇的に変わったらしく、やれタンパク質は一日中何g、炭水化物は〜とか、そういうのはあまり信じてません。
というのも戦時中の若者は、成長期に栄養が全然取れていません。飢え死に寸前だった人もいますが、生き延びた人は長寿の人が多いです。
偏食の人は、自分に必要な栄養素だけを摂取している。というのも聞いたことがあります。
日本人はほとんど肉も魚も食べますが、海外ではベジタリアンも多いので菜食でも体には悪くないと思います。
偏食や菜食でも健康面はきっと問題ないんだろうなと思ってますが、
ただ、酷い偏食の人との食事は楽しくありません。選択肢が狭まるからです。食事は栄養を摂る事だけでなく、コミュニケーション手段の一つでもあります。偏食だと、食事を介してのコミュニケーションが難しくなります。
だから私は、偏食が健康面で絶対悪い、とは思いませんが、人付き合いの面ではマイナスだと思います。
でも、菜食で50年、医者いらずというのは凄いです!豆と漬物のカレーといったらインド料理ですか?良いですね。
貴重な意見をありがとうございます。
経験によると、統計データというのは大部分が集まっている真ん中へんと無視出来るくらいの両側があるのですが、よく見ると無視した部分のどちらかに異常な箇所があったりします。
実はそこが到達可能な理想状態だったりして、前提条件が間違い何て事がよくあります。
考えてみれば当然何ですけどね、混沌から秩序の間で一番多いのは大体合ってるけどちょっと違うという事なのです。
統計的に有意義何てのは、ほとんど意味ないですよね。
感じるよりも観じるで、本質を見極める事が大切なのでしょうね。
宇井様
コメントありがとうございます。
なるほど、統計学的にはそうなんですね。
バランス良く食べたからと言って、健康で長生き出来るかなんて分からないですもんね。
私はまだまだ勉強不足で、なかなか難しいお話でしたが、貴重な意見をありがとうございます。