日本は多神教で、様々な神様を崇めることのできる珍しい人種です。
特に面白いのは、クリスマスとお正月の切り替わるところ。
11月に入ると、スーパーなどでもクリスマスの装飾と、BGMが流れています。
ところが12月24日を過ぎると、クリスマス当日の25日には、
迎春という飾りと、お正月のBGMが流れています。
お正月より長い期間賑わうクリスマス、日本でのルーツはいつからでしょう?
また、なぜ「クリスマス=恋人と過ごす日」になったのでしょう?
クリスマスはいつから日本に来た?
戦後、アメリカの教育と一緒に日本に入ってきたのかな?と思いきや、実は戦前からクリスマスは日本に定着していたのです。
それも戦国時代!!!
●1552年 宣教師フランシスコ=ザビエルが日本人信徒を集めてミサを行ったことが日本で初めてのクリスマスと言われています。
まだ戦国時代なのに、すでにクリスマスという風習が入ってきているのだから驚きですね!
その後、キリスト教禁止令が出てから開国まで200年余りは封印されていました。
明治に入るとクリスマスケーキの原型が
明治に入るとキリシタン放還令により、キリスト教の布教活動もできるようになり、
再度クリスマスの文化が日本に入って来ました。
●明治後半の1900年、 銀座の「明治屋」で、当時珍しかったクリスマスツリーをディスプレイしたことが話題になり、明治屋はクリスマス商戦のさきがけとなりました。
徐々に、クリスマスという文化が日本人にも一般化していき、プレゼント交換などもされてきました。
●1910年 クリスマスケーキの原型が発売されます。不二家が発祥で、これによりクリスマスにケーキを食べるという日本独自の文化が作られた訳です。
戦前からすさまじく発展していたのですね!
江戸時代、ちょんまげはかまだった日本人が、たった数十年でケーキを食べているのかーと思うとスゴイです。
●1928年、昭和に入ってから「クリスマスは日本に定着した」と新聞にも載りました。
その後、太平洋戦争戦時中はクリスマスの催しは控えられましたが、戦後、景気も良くなり賑わいを取り戻したのです。
なぜクリスマスは恋人と過ごす日になったのか?
クリスマスを恋人と過ごすもの、過ごしたい!と思う方は多いようですが、
キリスト教圏では家族で過ごすのが一般的で、日本で言うところのお正月に近い行事です。
ですので恋人と過ごしたいというのは日本独自の文化のようですが、
イエス=キリストの生誕を祝う日と、恋人で過ごすことに何ら関係ないのに、日本人はなぜそんなに恋人と過ごしたいのでしょう?
きっかけは1980年のバブル期ごろ。
「恋人と過ごすクリスマス」のイメージを植え付けるために、様々な雑誌で特集記事が組まれたり、
CMでバンバン放送されたことで、今に至るまで
クリスマス=恋人と過ごす日となっているようです。
商業的な戦略にまんまとハマったまま、固定概念を持っているんですね。
まとめ
日本にクリスマスが来たのは戦国時代ですが、現在のように商業的に賑わいだしたのは明治に入ってからでした。
さらに「クリスマス=恋人と過ごす日」のように定着したのはバブル期からでした。
ハロウィンが終わるともう、街はクリスマスカラーになります。多神教のイベントの移り変わりは楽しいですね。
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