昔に比べると、乳がんに罹る女性がぐんと増えました。
有名人の方が乳がんを患ったという報道を聞く事も増え、一般女性の意識も高まり今やどこも乳がん検診の予約でいっぱいなんだそうです。
胸を失うという事を想像すると、女性としては本当に恐ろしい事で、しかしそんな残酷な病気がもう珍しい病気ではないのです。
今や12人に一人の女性が乳がんにかかる時代です。なんとリアルな数字!
まさに他人事ではないのです。
しかも、20代、30代の若年性乳がんもどんどん増えてきています。
乳がんが増加している原因は?
乳がんのリスクを上げると言われている要因は
リスク要因として言われる女性ホルモンの「エストロゲン」
なぜこのホルモンが乳がんのリスクを高めるのかというと、
エストロゲンは、生理が終わった頃から排卵までに多く分泌されるホルモンで、妊娠しやすい体を作る為に働いてくれています。
排卵までの期間は肌や髪の調子が良く、気分もイキイキする、とよく言われるのはエストロゲンのお陰なんですね。
しかしエストロゲンが多く分泌されている期間は、乳腺の細胞分裂を活発にして乳腺を発達させ、それ自体が悪い事ではないのですが、がん細胞を作ってしまうキッカケになるのです。
癌というのは、細胞分裂の時に正常細胞が変異を起こしてそのまま増えてしまう事で結果、癌細胞になります。
つまり細胞分裂が活発な部位ほど、細胞変異が起こる可能性も高く、癌になりやすい部位という事なのです。
初潮年齢が低い、閉経が遅い、出産経験がない、高齢出産、
など、一生の月経回数が多い人ほどエストロゲンの影響を受ける=乳がんになるリスクが高い。
と言われています。
昔の人は、子供を5~6人くらいは産むのが普通でした。
しかし今の時代、結婚・出産も高齢化し、出産したとしても子供はせいぜい2人くらい。生涯独身の女性も当たり前になってきました。
そう思うと昔の人と比べて乳がんが増えるのは、当然でしょうね。
だからと言って、乳がん予防として子供を早く20代のうちに産むべき、昔のように5人も6人も産む方が良い。
というのには、無理がありますよね。
私は医師や看護師ではありませんが、数年前まで総合病院で事務員として勤務していて、乳腺外科に来る患者さんも見ていました。
患者さんの年齢は、40代後半~60代、70代の方が多く、稀に30代の方もいました。
ですが、特別独身の方や出産経験がない方が患者さんで目立つという事はなく、むしろそういう人の方が少なかったです。
また、自分の周りにいる人で、高齢出産の人や独身女性で、一人も乳がんになった人がいないのです。
一般的には高リスクと言われているのに。
勿論大きなデータを見ると、出産経験がない人の罹患率の方が、出産経験者よりも高いのかもしれませんが、
私個人の感覚では「エストロゲンにさらされる期間が長い」というリスクよりも他のリスクの方が原因として大きいのでは?と思っていました。
乳がんの原因になる食事
食の欧米化も、乳がんのリスク要因のひとつです。
食の欧米化が乳癌に影響を与えると言われる訳は、高カロリーの食事で脂肪が増え
脂肪が増えると、脂肪の中にエストロゲンなどのホルモンを蓄えてしまうから、と言われています。
脂っこくて、肉中心のメニューで、高カロリーの欧米人の食事が農耕民族の日本人に良い影響を与える訳がないと、様々な病気の原因に「食の欧米化」が指摘されています。
ですが、食の欧米化だけが悪のように言われていて、その中身までは深く取り上げられません。
単に肉中心の食事や脂っこい食事で脂肪が増える事だけがいけない事なのか?
そう思っていた時に、興味深い事実を知りました。
それは以前、農業をしている友人が「遺伝子組み換え」についてのイベントを行った時の事です。
遺伝子組み換えから見えた食べ物の危険性
遺伝子組み換えの作物を作る目的の一つは、農薬に強い作物にする為です。
その方が農家さんは楽ですからね。
(※日本では遺伝子組み換えの作物を作ることは禁止されています。)
農薬に強い作物が出来ると、農薬を使う量が増えるので、作物の残留農薬量も増える恐れがあります。
農薬と、遺伝子組み換え作物は体にどのような影響を与えるのか?ラットを使った実験結果があります。
また対照グループに対してすべての実験グループにおいて乳房の腫瘍が多く監察された
オスの50%、メスの70%が(早期)死亡した。
この説明を聞いたとき、オスとメスで同じ有害物質を与えても、影響が出る部位が違う事に驚きました。
そして私は素人ながら、体に有害な物質を大量摂取したときに、メス(女性)は乳房に一番影響を受けるのではないだろうか?
そして現代、女性がかかる癌の1位が乳がん。これはもしかして、残留農薬のような有害物質を沢山体に取り込んでいるのでは・・?と思ったのです。
乳がんを予防する為に食生活を見直す
残留農薬だけでなく、どんな環境で、どんな餌で、どんな薬を使って育てられたか分からない肉、
どこの国から輸入したか分からないような原材料が使われている加工食品、
どんな添加物が使われているかわからないファーストフード、インスタント食品、お菓子など・・
食の欧米化以上に、そういった食べ物そのものが一番のリスクではないだろうか?と思っていたところ、こういった本を見つけました。
この本の著者は、管理栄養士として病院で患者さんの栄養指導を長年されている方で、
著者曰く「乳がん患者のほとんどの人が、食事に問題がある。」そうです。
問題のある食事というのは具体的に、パンやパスタなどの小麦粉の主食が多く、お米のご飯をほとんど食べないという食生活です。
一人暮らしの女性で、炊飯器でご飯を炊いている人をあまり見かけた事がないのですが、それは米を炊くのが手間だから。
パンや麺類の方がお手軽なので、よほど米が好きでないと一人暮らしでわざわざ炊かないものです。(私自身もそうでした。)
ですが、パンや麺などの小麦粉は、ほとんどが輸入小麦で、輸入小麦は輸出する前に虫やカビが付かないように小麦に直接農薬を振りかけているのです!( ゚Д゚)
こうなると知らず知らずのうちに、残留農薬をかなり摂ってしまっているはずですよね・・。
一方お米は、ほとんど日本国内で作られたものです。
そしてお米を基本にすると、パンや麺類に比べおかずの種類が幅広く、バランスの良い食事がとれます。
ご飯のおかずの定番は味噌汁ですが、
「味噌汁を1日3杯以上飲む人は、乳がんの発生率が40%下がる」というデータが出ています。
その他、抗酸化作用の高いポリフェノールが多く含まれた食品、発酵食品が良いなど、癌を予防すると言われている食べ物は色々とありますが、食材ピンポイントで考えるのではなく
- ご飯、味噌汁、漬物、焼き魚等の、昔ながらの日本食を心がける。
- 国産の食品を、旬の食品を、地の物を食べる。
- 原材料が分からない、添加物が沢山使われている加工食品はできるだけ避ける。
- 自分が食べている物の事を、知る努力もたまにしてみる。
こういった昔ながらの日本人の食事を心がけると、自然と有害な物質を取り入れる事も少なくり、乳がんの予防にもつながります。
神経質になりすぎると、何も食べられなくなりますが、少しは食べ物を知る努力も必要かな?と思います。
結構有名な本ですが、「食品の裏側」
添加物について、分かりやすく説明されています。子供さんがいらっしゃる方は是非知ってもらいたい内容です。
乳がんの原因まとめ
現代、女性が罹る癌の1位が乳がんです。
女性のうち12人に一人が乳がんになる時代です。
その数字も年々増加しているので、まだまだ増えて行くでしょう。
また30代、20代の若年性の乳がんも増えています。
癌細胞は見つけられる大きさになるまで10年~15年かかると言われているので、20代で患うという事は10代のから癌細胞が出来ていたかもしれないのです。
エストロゲンの影響も大きなリスク要因ですが、妊娠・出産は努力してできるものではありません。
しかし、毎日の食事なら見直す事が出来ます。
お手軽なパンや加工食品ばかりでなく、昔ながらの日本食に戻してみませんか。
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